参加報告

■ ホンモノの講演を聞いてきました!

こんなに質の高い、中身の濃い子育て講演会に、初めて出会いました! ここで聞いたお話はすべてホンモノだ!と強く感じました。
11月5日(木)、この日は草加市小・中学校音楽祭の一日目で、三男のクラスが学校代表で出演したのですが、その晴れ姿をケッてでも参加した甲斐のあった講演でした。 主催は草加市教育委員会の子ども教育連携推進室。0歳から15歳までの子どもの育ちを支える教育プログラムを推進しています。 講師の方は十文字学園女子大学 特任教授の内田 伸子氏。 この方は、日本の教育施策を立案するメンバーであったり、 国際的に子どもの発達を研究されている方です。 この方に教わった博士号を持つ多くの人々が、いま世界中で子どもの発達について調査、研究されているとのことです。

子育てに「もう遅い」はありません ~どの子も伸びる共有型しつけのススメ~

その講演内容は・・・
正直、前半はちょっとムズカシかったです。
人の脳内の図が示され、シンケイガクテキキバン(神経学的基盤)とか、ノウキノウ(脳機能)はキョクザイカ(局在化)するとか・・・
でも、男女では生まれつき左脳と右脳、それをつなぐ脳梁(のうりょう)という部分その大きさが違うとか、そのため、口が達者で手先が器用な女の子と、物の変化に興味をひかれ図形が好きな男の子となって・・・
「話を聞かない男、地図が読めない女」という本注1に至る、など、興味深いお話もありました。
また、男の子は発達が遅れる時期があって、実はそれは大事なことだ、ということ。
発達が足踏みしているように見えるのは、内部で男性性発現のための準備をしているためで、だから一時期は女の子より、身体の発達が遅れるのだそうです。そして、男の子は環境ストレスに弱く、女の子の方が打たれ強い。
男の子は病気に弱く、自殺も多い。 小5ぐらいから親ばなれしていき、小6ぐらいには 父親からの社会性に関する助言がとても大事になる、とのことです。他には・・・ 幼児は、他人の気持ちを理解して、振る舞い方を変えられるか?ということも
興味ひかれました。

お題:①うさこちゃんは赤い色が嫌いなの
   ②うさこちゃんのお誕生日に、おばあちゃんが赤いブーツをプレゼントしてくれたんだって
問い:うさこちゃんはどうする?なんて言う?


3歳児:「いらないの。赤きらいなの」
4歳児:「いらない」は男の子に多い。「もらう」も半分。そしてもじもじ
5歳児:「喜んでもらう。ありがとうって言う。おばあちゃんがせっかくくれたんだから」

“物おじしない”3歳児 “ 恥ずかしがりや”の4歳児 “ 空気の読める”5歳児 実は4歳のところが大事で、発達ってすすめばいいってものじゃない。 後戻り・足踏みしている時期が大事で、次の成長のために内面で準備している。だから、後戻り・足踏みしているように見える時は、決してせかさない、待つこと。そして、ほめる・はげます・(視野を)広げる この3つのHの言葉をかけてあげるようにしてほしい、とのことでした。
他にも・・・ 学力の格差と経済格差(家庭の裕福さ・貧困さ)は、関係するか?とか、幼児期にDVD教材の視聴が長いと、脳内の言語野の委縮が見られた とか、 難関校を突破した人たちは、就学前にはどんな生活習慣があったか?とか・・ 国際的で幅広い調査実績データや、きめ細かな実験や分析・検討によって導き出される結果に基づく、「非常に厚みのある、中身が濃くて深い」ホンモノのお話でした。
草加市の一会議室で、たかだか80名ほどしか参加者がいないのが、本当にもったいなく感じた講演でした。


子どもが伸びる共有型しつけとは、
1.子どもに寄り添う、子どもの安全基地になってあげる
2.その子自身の進歩を認め誉める、他の子と比べない
3.「生き字引」のように余すところなく定義を与えない
4.「裁判官」のように「判決」を下さない、禁止や命令ではなく「提案」を
5.子ども自身が考え、判断する余地を残すことということだそうです。

そして、最後に内田先生がおっしゃられた、日常での大切な習慣とは、
1.絵本の読み聞かせ小中学校では読書を勧め、親子で図書館へ行く (読み聞かせは小6にも有効で、父親に読んでもらうことがおススメ)
2.学校での出来事、ニュース、進路、悩みなど、子どもも大人も何でも話せる家族の団らん(会話)
3.ゲームやスマホ、ネットは制限すべき そして早寝・早起き・朝ごはん、夜ふかしは学力低下を招く
やはり出ました、ネットの制限。国の法律か、市の条例で制定した方がいいのではないかと思います。

以上、 ぜひ来年はもっと多くの人に聞いてほしい、と思える貴重な講演の、私的参加報告でした。
                                      文責 清水順子


  

サイゴに・・・ 「共有型しつけ」とかけて? 盆栽 ととく その心は?
どちらも「  」と「  」が肝要でしょう 。


※1『話を聞かない男、地図が読めない女』 アラン・ピース&バーバラ・ピース著(2000年)

“恥ずかしがりや”の4歳児 「てっちゃんは あとから 考えてるの。だから、はやく、おはなしできないの、」 「てっちゃん いろんなことば おぼえたいの。てっちゃんのあたまに おしゃべりすること いっぱいあるんだから」(4歳) こんなときは決してせかさない、待つ。
いずれ「語彙(ごい)爆発」が起こる。
内田 伸子

[現職]
十文字学園理事・十文字学園女子大学特任教授、筑波大学客員教授、
お茶の水女子大学名誉教授

[主な経歴]
お茶の水女子大学教育学部卒業、大学院修了、学術博士。
お茶の水女子大学文教育学部専任講師,助教授(1980)、教授(1990)を経て、1998年同大大学院人間文化研究科教授。
2002年より子ども発達教育研究センター長、2004年より文教育学部長、2005年よりお茶の水女子大学理事・副学長、2012年より筑波大学常勤監事
2014年より現職。

[主な役職]
国立教育政策研究所「幼児の論理的思考の発達調査プロジェクト会議」(主査)最高裁「裁判員制度の有識者会議」(委員)
文化庁国語審議会委員 ほか

[主な著書]
『0歳からのエデュケア-どの子も伸びる保育への誘い』(冨山房インターショナル,2015)
『子育てに「もう遅い」はありません』(冨山房インターショナル,2014)
『子どものつまずきには理由がある』(PHP,2013) ほか多数
『話を聞かない男、地図が読めない女-男脳・女脳が「謎」を解く』ちくま新書

■ 子ども教育連携推進室

H24年に教育委員会内に新設された部門。
子どもたちが小学校・中学校へスムーズに移行できるよう、 また自ら課題を乗り越える力が育つような施策を行っています。
例えば、幼・保園児の小学校への交流給食や、 小中学校乗り入れ授業などがあります
保護者に対しても、家庭教育の重要性を学ぶ機会を講じています。
小中学校入学前に「親の学習講座」を開いたり、 乳幼児期、児童期、思春期に関する、子育て講演会を行っています。
子ども教育連携推進室

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